骨粗鬆症と運動療法について|よもだ整形外科クリニック|京都市下京区の整形外科【JR西大路駅より徒歩6分】 骨粗鬆症と運動療法について|よもだ整形外科クリニック|京都市下京区の整形外科【JR西大路駅より徒歩6分】

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骨粗鬆症と運動療法について

理学療法士の檀です。
私事ですが、今年骨粗鬆症マネージャーを取得しました。その時に得た知見も含めてお伝えさせていただきます。

当クリニックにも骨粗鬆症の患者様が毎日多く来院されています。近年では比較的若い方でも骨密度が低下しているケースがあり、早期から骨粗鬆症に対する評価と予防的な介入を行うことが非常に重要になっています。

骨粗鬆症の治療には、主に以下の3つが挙げられます。


・薬物療法(骨吸収を抑える薬や骨形成を促す薬)
・食事療法(カルシウム、ビタミンD、たんぱく質などの摂取)
・運動療法(骨や筋肉に刺激を与えて骨密度を維持・向上させる)

今回はこの中でも、「運動療法」についてご紹介いたします。


骨は「力(荷重)」が加わることで強くなる性質を持っています。骨に適度な刺激が加わると、骨を作る細胞である「骨芽細胞」が活性化され、骨形成が促されます。
また、運動によって筋肉や関節、神経系にも刺激が加わるため、姿勢やバランス能力の向上にもつながり、転倒や骨折の予防に効果的です。


ここでは、立ったままできる代表的な運動を2つご紹介します。

【足踏み運動】
立った姿勢で、左右の足を交互に大きく上げて足踏みを行います。
足を下ろすときに足裏に「トン」と軽い衝撃を感じることで、骨に適度な刺激が加わり効果が高まります。30秒間を目安に無理のない範囲で行いましょう。

【踵落とし(かかとおとし)】
まっすぐ立った状態で、つま先立ちになるようにかかとをゆっくり持ち上げます。
その後、かかとを「ストン」と落とすように戻します。骨に振動刺激が加わることで骨形成が促進されます。
1セット10回を目安に1日何度か行うことが効果的です。

※ 重度の骨粗鬆症の方や転倒のリスクがある方は、勢いをつけずにゆっくりと行ってください。または、座った姿勢で行うようにしましょう。安全を最優先にしてください。

このほかにも、以下のような運動が骨の健康維持に役立ちます。

・ウォーキング(毎日20〜30分程度)
・軽いランニングやエアロビクス(関節に無理のない範囲で)
・バランストレーニングやストレッチ(柔軟性の向上や転倒予防に有効)

骨密度の改善には、少なくとも3〜6か月程度の運動継続が必要とされています。週に3回以上、できれば毎日の習慣にすることが理想的です。

「少しずつ、毎日こつこつ」
この積み重ねが、骨を強く保つ一番の近道です。
ご自身やご家族の骨の健康が気になる方は、ぜひ日常生活の中に無理のない運動を取り入れてみてください。
ご不安な点があれば、当クリニックや担当の理学療法士にお気軽にご相談ください。
皆さまが健康を維持できるよう、これからもサポートしてまいります。